著者
三沢 英一
出版者
THE MAMMAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
哺乳動物学雑誌: The Journal of the Mammalogical Society of Japan (ISSN:05460670)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.311-320, 1979
被引用文献数
7

環境の異なった, 北海道大学農学部付属苫小牧地方演習林, 札幌市羊ケ丘, 札幌市盤渓の3地域においてキタキツネのフン分析による食性の比較を行った。<BR>1) 各地域ともエゾヤチネズミがキツネの主要な餌であった。<BR>2) 苫小牧演習林, 羊ケ丘では春, 秋にエゾヤチネズミの採食率は増加し, 冬に減少した。それらの地域で昆虫類, 野生果実の採食率は夏と秋に増加した。<BR>3) 冬にエゾヤチネズミの採食率の低下を補うキツネの餌は苫小牧演習林ではノウサギ, 羊ケ丘ではニワトリとトウモロコシがそうであった。<BR>4) 盤渓では冬にエゾヤチネズミの採食率の低下は見られなかった。また年間を通じて人為的食物への依存が見られた。<BR>5) 各地域とも冬に野鳥の採食率は増加した。<BR>6) 人為的影響の強い環境ほどキツネの人為的食物への依存は強かった。

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こんな論文どうですか? 生息環境の相違によるキタキツネ<I>Vulpes vulpes schrencki</I> KISHIDAの食性の変化について(三沢 英一),1979 https://t.co/q04TBY8Dow

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