著者
津金 昌一郎
出版者
日本民族衛生学会
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.124-132, 1989
被引用文献数
2

戦後ボリビアへ移住し30数年にわたって,集団生活を営んでいる,沖縄出身者より構成されている移住地(オキナワ移住地)と,九州を中心とした本土出身者よりなる移住地(サンファン移住地)のそれぞれにおいて,現在の食生活パタンを明らかにすると共に,それがどのような因子により規定されているのかを検討した. その結果,現在のオキナワ移住地の食生活の特徴として豚肉や動物油の摂取が挙げられる一方,サンファン移住地のそれは,魚・漬物・鶏肉・果物の摂取の多さと,調味料として砂糖・食塩・醤油を頻回に使うという食生活であった. また,主成分分析の結果として,移住先での食生活を規定する最も大きな因子としては,牛肉・パン・コーヒーなどで代表される食生活のボリビア化が挙げられたが,移住前の出身地域における食文化の影響が第2主成分として根強く存在している事が明らかになった.

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