著者
金 雲鎬
出版者
日本商業学会
雑誌
流通研究 (ISSN:13459015)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.4_45-4_56, 2010

従来の卸売流通研究では,卸売企業が情報システムを導入するのは厳しい取引環境の中で生き残るための戦略として説明する視点が多く,情報システムを導入するメカニズムに関する議論は少ない。特に市場シェアを拡大している大規模卸売企業がなぜ・どのように情報システムを導入するのかに関してはあまり議論されてこなかった。これに対して,本稿では小売企業との企業間関係に注目して,大規模卸売企業が情報システムを導入するメカニズムを分析する。延期—投機理論を分析枠組みとして,リスク転嫁とプロセス革新の局面から捉える。分析の結果,大規模卸売企業の情報システム導入は,延期行動であり,小売企業との間での共同革新によって起こることが主張される。

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卸売企業の情報システム導入に関する実証研究 —延期—投機理論視点による分析— https://t.co/K4kPIx9bLo

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