著者
小松原 章
出版者
The Japanese Society of Insurance Science
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.615, pp.615_127-615_146, 2011

成長顕著な株価指数連動型年金に対して証券規制導入提案を行ったSECに対して,当該年金主力の生保業界が強い反対姿勢を示し,規則撤回を求めて連邦控訴裁判所に提訴した。裁判所は,規則の内容は妥当であるが,規則導入に必要な効率性等の分析が不十分であるとしてSECに対して再検討を指示した。SECは規則再提出意欲を示したが,おりからの金融危機後における金融規制改革法案審議の過程でSEC規制を排除する条項が組み込まれた同法案が成立することとなった。これにより,証券規制は阻止できたが,州の監督責任は一段と重くなり,その真価が問われている。

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