- 著者
-
岡田 実
亀本 雄一郎
- 出版者
- The Chemical Society of Japan
- 雑誌
- 日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
- 巻号頁・発行日
- vol.85, no.10, pp.641-642,A51, 1964
希土類元素の迅速定量法開発の一環としてイットリウムの定量法を研究した。中性子照射によってイットリウムから16sec<sup>80m</sup>Y が生成することを利用する簡易定量法として,3×10<sup>11</sup>n/cm<sup>2</sup>/secの原子炉中性子の14秒照射と,マルチチャネルγ線スペクトロメーター使用の4回の計数操作とによる方法を開発した。ジスプロシウムの妨害を減らすため,照射の際カドミウム容器を使った。本法でガドリナイトとサマルスカイトの中のイットリウムを定量した。起り得る妨害としてジルコニウム,ニオブ,およびネオンから高速中性子反応によって生ずる妨害放射能を検討し,いずれも小さいことがわかった。