著者
高橋 敬蔵 坂本 勇人 高橋 俊一 奥富 信博 山中 郁男
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.130-138, 1982

Pancuronium およびその生体内代謝産物は Spectrofluorimetric metbod によれば overall として測定される. また Pancuronium は蛋白結合, 脂肪溶解により不活性化される. したがって血中 Pancuronium の濃度そのものが効果を示すと解釈することは困難である. 著者らはマグヌス法において蛙腹直筋の Acetylcholine による収縮に及ぼす血清量 (蛋白量) ならびに Pancuronium の影響を検討した結果, 血清蛋白量の増加に伴って Pancuronium の不活性化が著しく, 蛋白濃度が1.4g/dl以上では72%以上の抑制がみられた. 成人に4mgの Pancuronium Bromide を bolus に静脈内投与後5分に0.48, 30分0.4, 60分0.3 (μg/ml) に相当する生物学的活性濃度を認めた.

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