著者
吉田 綾子 今井田 雅示
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.288-293_1, 1980
被引用文献数
5

エビを亜硫酸塩類溶液に浸漬し漂白を行うと, ホルムアルデヒド (FA) が生成することを確認し, 漂白条件と生成量の関係, エビ中に含まれるトリメチルアミンオキシド (TMO) とFA生成の関連性などについて検討した. FA生成量は亜硫酸濃度と共に増加し, 1.5%以上で一定となった. 1.5%溶液での処理を繰り返すと, さらにFAが生成した. エビを透析した外液をTLCにより分画し, TMOが存在する画分からのみ, FAが生成することを確認した. 透析液に亜硫酸水を加えるとFAが生成し, FA生成とTMOの減少との間には量的な相関関係が見られた. このことから, TMOがFA生成の要因であると考えられた.

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