著者
木村 貞夫
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報
巻号頁・発行日
vol.17, pp.28-31, 1971

(1) サツマイモ黒斑病に対する薬剤の防除効果を検定するために,厚さ7~10mmのサツマイモ・スライスを所定濃度の供試薬液に浸漬, 風乾後, 黒斑病菌を接種し,薬剤の効果を調査した。<BR>(2) 本法により,高い抗菌力のみられたベンレート水和剤500倍,トップジン500倍および,抗菌力の低くかったウスプルン800倍処理によりほ場試験を行なった。その結果,ベンレートの接種2時間前および2時間後処理の防除効果は顕著であったが,24時間後処理では効果の低下がみられた。ウスプルンとトップジン処理の効果は低くかった。<BR>(3) 試験結果から,サツマイモ・スライスを用いた簡易検定法により抗菌力の低い薬剤を除外することができ,有効薬剤についてのみほ場試験を行なってその効果を確認すればよく,本法は,簡易で実用的である。

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