著者
小林 哲夫
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会誌
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.280-284, 1996

自然状態下の土壌中では,液体水と水蒸気が局所熱力学的平衡状態にあると見なせることは既に確認されている(Milly, 1982).本報では,蒸発時には,土壌表面およびその近傍においても局所平衡が成り立つと見なせることが明らかにされる.この結果は,数値気象・気候モデルにおいて土壌表面の含水率から"表面湿度"を推定するために提案された多くの実験公式が,熱力学的平衡公式(本文式(7))に代わるもの(Lee and Pielke, 1992)ではなく,水蒸気の移動に対する抵抗の影響を強く受けた物理的意味の乏しい経験公式であることを示唆する.

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