著者
布施谷 節子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.551-558, 1991

第1報の因子分析の結果をふまえて, 子どもの衣生活の現状をより具体的に把握することを目的として地域別, 年齢別, 出生順位別に質問項目の頻度分布を検討した.資料ならびに調査対象者は第1報と同じである.<BR>おもな結果は, 以下のとおりである.<BR>(1) 地域別の頻度分布では家庭状況質問群について, (1) 家庭内の大人の数, (2) 子どもの数, (3) 子どもの世話をする人, (4) 母親の学歴, (5) 家庭の職業, (6) 年収, (7) 住宅に差がみられた.また, 衣生活質問群について, (1) 子ども用のブランドものの購入, (2) 母親用のブランドものの購入, (3) キャラクターものの購入, (4) 親子ペアルックの着用, (5) 子どもの衣服費のかけ方, (6) 翌日着用する衣服の準備, (7) 外出着と普段着の区別に差がみられた.<BR>(2) 年齢別の頻度分布では, 子どもの成長に伴って変化傾向のみられたものは, (1) 現在着用している衣服のサイズ, (2) 母子のおしゃれ志向, (3) 子どもの意志の反映についてである.子ども服のサイズについては, 現在の身体の実際のサイズより1サイズ大きいものを着用させていることがわかった.また, 3歳ないし4歳から母子ともにおしゃれ志向が上昇していく傾向がみられる.衣服に対するこだわりは, 女児のほうが強いようである.<BR>(3) 長男・長女とその他の子どもたちに分類して男女児別の出生順位による頻度分布の差をみると, 男女児とも共通して, (1) 子どもに試着させるかどうか, (2) サイズ選択のさいにどのサイズを選ぶかに有意な差がみられ, さらに女児については, (3) 子どもの意見や希望の取り入れ方, (2) 衣服の色へのこだわりについて有意な差がみられた.

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