著者
安部 国雄
出版者
日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.37-52, 1982

インド中央州バスタール地方の原住民ムリア,アブジュマリア,バイソン&bull;ホーン&bull;マリアの3部族(ゴンド語族)と,アンドラ州ハイデラバードとビサカパトナム2地域住民(テルグ語族)の生体計測的形質を比較検討して次の結果を得た。<br>(i)バスタール3部族相互の間の諸形質は互によく類似している。(ii)2地域のテルグ語族相互の諸形質の間に地域差は認められない。(iii)これらゴンド語族の測度の大部分はテルグよりも小さく,より長い頭型とより広い顔型に傾むくが,前者の鼻幅が大きく,従って鼻示数の著しく大きいことが両者の形質の間で最大の差異である。<br>しかし両語族の形質のこれらの差異は,両語族の人種的差異を示すほどのものではなくて,中央インドのドラビダ系言語族或いは同一人種系統での変囲内に止まるものであると考える。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? バスタール諸部族の生体計測学的研究:ゴンド語族とテルグ語族との比較(安部 国雄),1982 https://t.co/4pBDVvmqk0 インド中央州バスタール地方の原住民ムリア,アブジュマリア,バイソン&bull;ホーン…

収集済み URL リスト