著者
木下 太志
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.317-336, 1990
被引用文献数
3

山形県天童市の旧山家村に残る1760年から1870年にわたる宗門改帳を使って,江戸時代における東北地方の農民の結婚と出生を分析した。結婚に関しては,男子の場合,初婚年齢,既婚率ともに経済的要因によって強く影響されるが,女子の場合にはこのことは必ずしも言えない。この理由として,男女間の社会的,経済的地位の差が考えられる。また,山家村の出生率は時代とともに増加しているが,これは主に有配偶出生率の増加に起因し,生涯未婚率の低下が補助的に出生率の増加に寄与している。出生率の増加には,労働形態の変化,雇用機会の増大,賃金の上昇等が関与しているものと考えられろ。

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こんな論文どうですか? 東北地方一農村の結婚と出生,1760‐1870(木下 太志),1990 https://t.co/fWJOAedUip
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