- 著者
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野中 浩一
山口 正隆
大福 学
畑田 佳男
- 出版者
- Japan Society of Civil Engineers
- 雑誌
- 海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, pp.191-195, 2004
韓国南東岸に大被害をもたらした台風0314号時の最大波高の特性を, 過去55年間の台風時波高極値との関連で検討するために, 当該期間に生起し, 韓国周辺海域に高波をもたらした多数ケースの台風と台風0314号を対象として, 東シナ海における浅海波浪推算を高地形解像度格子網のもとで行い, 100年確率波高や台風0314号を含む異常台風時の最大波高を求めた. 台風0314号時最大波高は韓国南東岸から日本海西南部海域にかけて, 過去55年間の台風時最大波高あるいは100年確率波高をかなり上まわるという結果や, 韓国沿岸の台風時最大波高の規模は台風の勢力のみならず経路の偶然性に大きく依存するという結果が主な知見である.