- 著者
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藤井 郁夫
- 出版者
- Japan Society of Civil Engineers
- 雑誌
- 土木史研究 (ISSN:09167293)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, pp.101-107, 1991
支間1990mキロメートルを単位とする支間の吊橋「明石海峡大橋」は次第にその姿を現し始めた。本報告は, 藤蔓の時代から現代迄の, 日本の吊橋の変遷をみたものであり, 1. 明治以前の天然繊維ケーブルの時代, 2. ワイヤーロープ吊橋の時代, 3. 戦後の長大吊橋の時代とに分けて述べる。<BR>ただし, 本文ではいわゆる固定床の吊橋のみを取り扱うこととし, 「綱わたし」「籠わたし」「釣り越」等は省くこととした。また, 1900年前後ヨーロッパを中心に架けられた「運搬橋」の我が国での記録は見出せなかった。