著者
斎藤 真 中務 隆弘 池浦 良淳 水谷 一樹
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.212-218, 2007

本研究は, マルチディスプレイ型VDTの作業特性を明らかにし, ガイドラインや推奨事項を確立するための基礎資料を得ることを目的としている. 実験は10人の被験者を対象に編集作業とマウスポインティング作業をおのおの5分間, ディスプレイはシングル (1台), デュアル (2台) および大型の3条件について行われた. 評価は, 作業能率, 操作性, 頭部運動および頸部筋負担の四つの視点から行った.<br>デュアルディスプレイおよびラージディスプレイは, シングルディスプレイよりも得られる情報量が多く, 操作がしやすいため作業能率が優れていることが示された. また頸部の筋負担はすべての実験条件で有意差が認められなかった. 特にデュアルディスプレイは, 画面が水平方向に広がるためラージディスプレイに比べて頭部運動が多く, 静的な筋負担を軽減する可能性が示唆された.

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