著者
畑江 敬子 大沼 葉子 島田 淳子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.505-510, 1990
被引用文献数
9 5

サケ鼻軟骨を薄切りにし, 4%酢酸水溶液に168時間まで浸漬し,物理的,化学的変化を調べ,以下の結果を得た.<BR>(1) サケ鼻軟骨は酢酸処理により,生臭さがなくなり,軟らかくもろくなり,食品として好ましいテクスチャーとなるが,浸漬時間は24時間程度が適当であった.<BR>(2) 軟化はテクスチュロメータによる硬さ,圧縮に要するエネルギーおよび保水性の測定によっても確かめられ,浸漬初期に変化が大きかった.<BR>(3) 軟骨のpHは比較的短時間のうちに浸漬液のpHに近づき, 168時間後には軟骨のpHは浸漬液のpH(pH3.10)に等しくなった.<BR>(4) 水分,粗タンパク質はほとんど変化せず,糖質と灰分の減少が著しかった.<BR>(5) 糖質と灰分の主成分であるムコ多糖とカルシウムは著しく減少し, 168時間後には未処理の1/2以下となった.

言及状況

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こんな論文どうですか? 魚の骨の有効利用に関する研究 (第1報) サケ鼻軟骨のテクスチャーに及ぼす食酢浸漬の影響:魚の骨の有効利用に関する研究(第1報)(畑江 敬子ほか),1990 https://t.co/UJGRTmcS5U

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