著者
三木 千壽 冨永 知徳 柳沼 安俊 下里 哲弘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.759, pp.69-77, 2004
被引用文献数
1

鋼製橋脚の隅角部に発見された疲労き裂について溶接補修を行ったところ, 鋼材の内部に割れが発生した. この割れについて直接観察, 板厚方向引張試験および材質面からの調査を行うことによって, 古くて板厚方向特性の良くない鋼材に起因したラメラティアであると判定した. 同時に, 主に文献調査を行うことによって, 1973年以前に建設した鋼製橋脚についてはラメラティア発生の可能性を検討すべきと判断した. 特に鋼材成分中の硫黄 (S) の量が0.01%以上, 板厚方向引張試験での絞り値 (φz) が15%以下の場合は, 補修に溶接を用いる場合は特別な検討が必要である. その検討手法に関する案を示した.

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