著者
堀尾 強 河村 洋二郎
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.524-532, 1988

姿勢の違いが咀嚼運動に及ぼす影響を明らかにするために, 被験者16名につき坐位および仰臥位の2つの異なった姿勢における咀嚼運動パターン, その運動パターンと食品のテクスチャーとの関係を調べた。姿勢を坐位から仰臥位へ変化させることにより咬筋筋電図の振幅が減少し, 最終嚥下までの咀嚼回数, 咀嚼時間が増加した。また, 姿勢変化による咀嚼回数, 咀嚼時間の増加の割合は食品の硬度による差はあまりなく, 食品の付着性, 粘着性の大きい食品では仰臥位における増加率が小さくなる傾向があることが明らかとなった。各食品のテクスチャーと咀嚼運動の関係については, 付着性, 粘着性というテクスチャーを有する比較的軟らかいガム, チーズの咀嚼時には咀嚼筋筋電図の振幅や放電持続時間および咀嚼回数, 咀嚼時間が増大し, 咀嚼運動は食品の硬度ばかりでなく, 付着性, 粘着性の影響も強く受けることが見いだされた。<BR>本実験から坐位と仰臥位における咀嚼パターンの相違に及ぼす影響は食品のテクスチャーによって異なることが示唆された。

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@reijirou58 @kxn_l 側頭筋中の筋紡錘活動時間が短縮することで嚥下するまでに必要な咀嚼回数が増加するという報告や前庭器官からの情報が咬筋筋紡錘の運動ニューロンに影響を及ぼすという報告があるようです。 https://t.co/z8ZXMLM2iE https://t.co/DGalu6oMw7

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