著者
青木 俊明 中居 良行
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
建設マネジメント研究論文集 (ISSN:18848311)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.427-432, 2004

本稿は、合意形成の効率化という観点から、社会資本整備に関する市民講座の必要性を提案するものである。まず、合意形成の現状を把握する題材の一つとして、仙台市営地下鉄東西線の市民説明会における市民発言について内容分析を行った。分析の結果、市民発言には、1) 説明責任の果たし方、2) 事業コスト、3) 行政に対する不信感の表明、が多いことが分かった。同時に、市民発言の中には社会資本整備に関する初歩的知識を有していれば回避される質問が約2割含まれていることも分かった。これを踏まえ、効率的な合意形成を図るための方策を検討した。その結果、多くの市民が社会資本整備に関する基礎知識を得ることで合意形成に要する時間コストが節約されるとともに、建設的な市民発言が増加する可能性が挙げられた。これより、社会資本整備に関する市民講座を積極的に開設すべきであることが提案された。

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