- 著者
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Russell Barry C.
- 出版者
- The Ichthyological Society of Japan
- 雑誌
- 魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.4, pp.295-310, 1993
日本および台湾産イトヨリダイ属<I>Nemipterus Swainson</I> (イトヨリダイ科) の分類学的再検討を行った.1新種を含む以ドの9種が認められ, 検索表, 標徴, シノニムを提示した: ヒライトヨリ<I>N.aurora</I> [新種, 従来<I>N.delagoae</I> Smithとされていたもの], ソコイトヨリ<I>N.bathybius Snyder</I>, モモイトヨリ<I>N.furcosus</I> (Valenciennes) [従来, 誤って<I>N.peronii</I> (Valenciennes) とされていたもの], ニジイトヨリ<I>N.hexodon</I> (Quoy et Gaimard), ニホンイトヨリ<I>N.japonicus</I> (Bloch), シャムイトヨリ<I>N.peronii</I> (Valenciennes) [従来<I>N.tolu</I> (Valenciennes) とされていたもの], トンキンイトヨリ<I>N.thosaporni Russell</I> [従来<I>N.marginatus</I> (Valenciennes) とされていたもの], イトヨリダイ<I>N.virgatus</I> (Houttuyn), ヒトイトヨリ<I>N.zysron</I> (Bleeker) [従来N.metopias (Bleeker) とされていたもの].新種ヒライトヨリはインド洋の<I>N.bipunctatus</I> (Ehrenberg) (<I>N.delagoae</I>はジュニアシノニム) によく似るが, 背鰭と臀鰭の色模様により容易に識別される.すなわち, ヒライトヨリの背鰭のほぼ中央沿いに1本の幅広い橙黄色帯が走り, 臀鰭のほぼ中央沿いには1本のレモン色のすじが走るのに対し, N.bipunctatusの背鰭は一様なバラ色であり, 臀鰭には2-4本の黄色い波状のすじがある.