著者
平山 忠一 松本 高志 本里 義明
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1984, no.5, pp.732-738, 1984

ペルオキソニ硫酸カリウム水溶液を含浸させたコンニャクマンナン顆粒に酢酸ビニルをグラフト共重合させてペンダントポリ(酢酸ビニル)鎖の重合度が約2000,グラフト率が54,71,84mol%のグラフト共重合体を合成した。グラフト共重合体のアセチル化物のジグロロメタン溶液を水溶液系に懸濁させて球粒子化し, さらにけん化, 橋かけしてマンナン-ポリ(ビニルアルコール)(PVA)グラフト共重合体球状ゲル粒子を調製した。得られたゲルの水系ゲルクロマトグラフィーを行なった結果,グラフト共重合体から得られたゲルのキャパシティー比,排除限界分子量はPVAゲルにくらべて大きくなった。これはPVAゲルマトリックス中にに高親水性コンニャクマンナンミクロゲル相が存在するためと考えられる。<BR>これらのゲルは水溶性のオリゴマー分離に有用であると考えらる。

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