著者
三村 均 山岸 功 秋葉 健一
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.3, pp.621-627, 1989-03-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
4 13

放射能高汚染水中のCsとSrの処理処分法を確立するため, 各種ゼオライトを充填したカラムについてCsとSrの漏出特性を検討した。CsとSrの漏出におよぼす流速(SV)の影響は大きく SV25 で良好なS字形の漏出曲線が得られた。Csにおいては, いずれのゼオライトでもほぼ対称で良好な漏出曲線が得られた。一方, チャバザイトとモルデナイトのカラムからの Sr の漏出では, 流出液中の Sr 濃度が一時的に初期濃度を超え, 漏出比 C/C0が1以上となる“濃縮現象”が観察された。これらゼオライトに対するCsの選択性が高いため, いったん吸着した Sr が Cs により脱着され溶離したためである。濃縮現象は交換吸着が犬きく低下する要因となる。Csに選択性の高いチャバザイト(C)とモルデナイト(M), Srに選択性のあるXとAゼオライトを用いて, これらを混合した混合ゼオライトの漏出特性をその混合比を変えて調べた。CsとSrの漏出が開始するまでの貫流交換容量をくらべると, C/X=1/3の混合系でもっとも高く, 一括除去の混合系として有効である。混合系の全交換容量は加成性が成立ち, 単独ゼオライトの値から容易に推定できる。
著者
荻田 堯 八田 博司 鍵谷 勤
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.11, pp.1664-1669, 1983-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
17
被引用文献数
7

各種トリハロメタン水溶液に室温で低圧水銀灯の紫外線を照射すると,トリハロメタンの濃度はしだいに減少し,CO, CO2, HCl, HBrなどが生成した。クロロホルム水溶液の場合にはO2が存在する必要があり,バイコールフィルターを用いると反慈は起こらない。また,本反応の物質収支から,クロロホルムの分解はつぎの反応式で表わされる酸化反応であることがわかった。他方,CHBrCl2, CHBr2Cl, CHBr3などのブロモ置換メタン類の場合にはO2が共存する必要はなぐ,反応速度はバィコールフィルターの有無によらない。また,プロモ置換体の分解速度はクロロホルムよりも非常に大きく,HCl, HBrおよびCOが生成した。これらの場合の物質収支から,プロモ置換体の反応はつぎの反応式で表わされる加水分解反応であることがわかった。
著者
溝口 勝大 田畑 明通 仲野 彰 土田 英俊 篠原 功
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1974, no.10, pp.1974-1980, 1974
被引用文献数
1

ピベラジニウムおよびp-キシレンev,evs-ジイル(P-キシリレン)基からなるカチオン(1~V)のZ7,8,8-テトラシアノキノジメタシ(CQ)塩を合成し,比抵抗pおよび電導の活性化エネルギーEを測定した。<BR>CQsimplesaltのpは,いずれも~107Ω,cmと大きいが,中性のCQ(CQe)を添加したcomplexsaltでは,1-CQ(3.2×10sΩ,cm)ll-CQ(1.1×10s)V-CQ(7.4×1O<sup>2-</sup>)1y-CQ(81)III-CQ(44)の順にpほいちPるしく減少する。simple,saltのN,N-ジメチルホルムアミ,ド(MF)やアセトニリルに対する溶解性は,complexsalt合成の必要条件であり,III-CQ駕1V-CQIII-CQ工-CQ≧V-CQの順となる。したがって,CQeの添加によるpの低下は,ビペラジニウム環とP-キシリレン基が組み合わさってはじめて発現し,p-キシリレン基によるイオン席間隔の保持と溶解性の増大はCQeとCQrの錯形成に,ピペラジゴゥム環はCQO,CQのカチォンへめ配列を規制して電導性に寄与する推定した。
著者
高橋 辰男 小磯 武文 田中 信行
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1974, no.1, pp.65-70, 1974

水溶液中におけるヘキサアンミソクロム(III)イオンおよびトリス(エチレンジアミン)クロム(III)イオンとヨウ化物イオンおよび過塩素酸イオンとの間のイオン会合定数を電気伝導度法ならびに分光光度法で決定した。<BR>電気伝灘度法から得た25℃における熱力学的会合定数,Keen,Mx,および過塩素酸イオンを含まない溶液条件で分光光度法から得た会合定数,Ksp,Mx,はそれぞれ,K n,(NNi sr=19 ± 4,K,p (NH)d =22±7,K,(eR):= 26±6,およびK,po(en),1=21±4であった。さらに,過塩素酸イオンが共存する条件で分光光度法より間接的に得た錯イナソと過塩素酸イオンとの会合定数はそれぞれ,K,p,r(eP,Clo=16±4,K,p,(N,II3),clo,=10 ± 8であり,これらは亀気伝導度法で得たKe cr(en),clo,=11±4,K。c,(NI,13),CIOi=,15±3と実験誤差を考慮すればほぼ一致すると考えられることからも,電気伝導度法ならびに分光光度法から得た会合定数にはなんら本質的な違いは認められなかった。また,クロム(III)錯イオンはその対応するコバルト(III)錯イオンに比較して過塩素酸イオンおよびヨウ化物イオンについては会合能がやや低いものと考えられる
著者
松村 年郎 井上 哲男 樋口 英二 山手 昇
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1979, no.4, pp.540-545, 1979

著者らが開発したホルムアルデヒド自動計測器を東京都内の国設自動車解説ガス霞ケ関測定所に収納し,1968年から常時測定を実施している。本報は最近9年間(1968~1976)のホルムアルデヒド濃度の測定結果をまとめたもので,つぎのようなことがわかった。<BR>ホルムアルデヒド濃度の1時間値は1ppbから73ppb,日平均値は1ppbから27ppb,月平均値は3.1ppbから19.1ppb,年平均値は4.6ppbから10.5ppbであった。ホルムアルデヒド濃度の日平均値は対数正規分布を示すことが認められた。ホルムアルデヒド濃度の日平均値とその目の瞬間最高値との関係はおおよそ1:2である。ホルムアルデヒド濃度は正午頃がもっとも高く,季節的には6月から8月の夏季に濃度が高く,とくに高濃度ホルムアルデヒド(1時間値20ppb以上)の出現には光化学反応が関与していることが認められた。
著者
八木 修 清水 駿平
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, pp.74-78, 1995

塩化物イオソを含まない,高純度な水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を合成した.オートクレープを用いトリメチルアミンと炭酸ジメチルをメタノール中で反応させ,炭酸テトラメチルアンモニウムメチルを得た.この場合,トリメチルアミンと炭酸ジメチルとのモル比を2としたが,炭酸塩は得られず,1対1付加物である炭酸メチル塩が得られた.この炭酸メチル塩を加水分解し,炭酸水素塩を得た.更にこの炭酸水素塩を,陽イオン交換膜を配した電解層を用いて電気分解し,目的の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を効率良く得た.炭酸水素塩を電気分解した場合,他の塩類,例えばギ酸硫酸,塩化物を電気分解した場合と比べて,電流効率の低下という現象は見られず,効率良く電解生成物が得られた.このような電流効率が良い理由として,炭酸水素塩の場合,他の塩類と異なり,陽極液中に酸性物質が蓄積されないためである,と推察した.このようにして得られた水溶液中の金属イオン濃度は,すべて10ppb以下であった.また,炭酸塩の濃度は10ppm以下であった.
著者
秋鹿 研一 小山 建次 山口 寿太郎 尾崎 萃
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1976, no.3, pp.394-398, 1976-03-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2

200~300℃,全圧600mmHgの条件でもっとも活性の高いアンモニア合成触媒であるRu-AC(活性炭)-Kと,それについで活性の高いOs-AC-Kの製法と活性の関係を検討した。Kは一定量(約1mmol/9-cat)添加後はじめて活性が現われ,KがACにほぼ飽和吸着すると考えられる量,約 1mmol/g-cat,まで活性は直線的に増加する。RuCl3-ACの還元のさい,水素は当量の6倍も消費する。過剰の消費水素はACとの反応およびACへのスピルオーバーによると考えられるが,その量は活性に影響しない。還元にさいしHClが発生するが,一部の壇化物イオンは触媒上に残る。Ru-AC-Kの活性は,Ruの露出表面積に対応すると考えられるRu-ACへのCO化学吸着量にほぼ比例する。Ru塩はRu/ACが約 3wt%まではACによく吸着する。CO化学吸着量も 3wt%まではRu量にほぼ直線的に増加する。しかし3wt%を越えるとRu塩は吸着しにくくなり,Ruの分散性も低下する。Ru(2,3価)またはOs(3,4,6,8価)について酸化数の異なる塩を出発原料とした触媒の間でRuまたはOsの活性は変わらなかった。また活性炭を硝酸,アンモニア水,あるいはその両者により処理した場合も得られるRu触媒のCO化学吸着量に影響なかった。
著者
西川 泰治 平木 敬三 合田 四郎 中川 和実 玉暉 宗夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1975, no.9, pp.1479-1484, 1975
被引用文献数
1

水溶液中の単核鉄(III)錯イオンを多核錯イオンから分離する方法として8-キノリノールークロロホルム抽出法を検討した。またこの方法により抽出される鉄(III)のイオン種が単核錯イ=オンであることを,鉄(III)イオンの加水分解反慈における紫外吸収スペクトルの変化および限外源過法による分子量の分画の結果と対比して考察同定した。鉄(III)の加水分解反応における8-キノリノール抽出鉄量は二次反応速度即こしたがう。この反応について25~40。Cの温度域で速度論的検討を行なった。Arrheiusプロヅトから得られた活性化エネルギーとして39.5kcal/mol,活性化自由エネルギーおよび活性化エントロピーとしてそれぞれ16,4kca1/mol,73e.u。([Fe3]:(1.4±0.1)×104mol/1,pH3.40±0.05)なる値を得た。その結果,鉄(巫)の加水分解反応の初期過程においては次式に示す機構を含む反応で進行するものと推定される。
著者
堀田 久志 林 敏彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1975, no.9, pp.1572-1576, 1975

ブシモモアヒズ7エノ刃ル樹礁と土ポキジ樹脂からなる組成物の加熱による橋かけ反癒にいて,聖デ竣物質を用い,その反応状況を調べた。アンモ芦アレゾヤルのモデルとして2,4-キシレノールおよびそのヒド冒キシメチル化物をエポキシ樹脂のモデルとして,そのエポキシ基の反応性をみるためにフェニルグリシジルエーテルを,さらにアンモニアレゾール中の含窒素構造物のモデルとして2,4-キシレノールのジベンジルアミノオキサジンを用いてそれぞれの組み合わせにおけるエポキシ基の反応を調べた。<BR>その結果,まずエポキシ基はフェノール水酸基と反応するが,このときヒドロキシメチル基が存在するとその速度はいちじるしく大となる。しかしその反応におけるNMRの変化を観察すると,エポキシ基の開環とフェノール水酸基の反応は確認できるが,エポキシ基とヒドロキシメチル基の反応は認め得ず,ヒドロキシメチル基同志の縮合反応のみ検出される。そこでヒドロキシメチル基の存在はフェノール水酸基との分子内水素結合を形成し,その結果としてフェノール水酸基のプロトン放出が容易となり,エポキシ基の開環を促進するものと考えた。また含窒素化合物の存在もいちじるしい反慈促進効果が認められた。反応温度が高くなるにつれ,消費されるフェニルグリシジルエーテル/キシレノールの比が大になるところから,高温では開環したエポキシ基から生じる活性な水酸基が未反応のエポキシ基を開環させる反応が大になるものと考えられる。
著者
金子 朋子 山田 良吉 山下 寿生 小豆 畑茂
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1996, no.6, pp.572-576, 1996

廃プラスチックの油化技術の開発を目的とし,熱硬化性樹脂の熱分解残分の低減化を検討した。熱分解過程における残分化反応がラジカルの再結合による橋かけ,環化であることに着目し,ラジカル受容体の添加による再結合の抑制を試みた。受容体として,実用性を考慮し,またラジカル化および低分子量化しやすいという点から熱可塑性樹脂を用いた。熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(EP)を 500℃ で 1 時間熱分解したときの残分生成率は 23wt% であった。 EP に熱可塑性樹脂であるポリエチレン(PE)を, PEIEP=4 (重量比)となるように混合し熱分解すると残分生成率は 5wt% に低減した。しかし,すでに残分となった EP に PE を添加し熱分解しても,さらなる残分の分解は認めちれなかった。熱分解ガスの発生挙動を TG-MS 分析で調べた結果 PE と EP の分子間反応の可能性が示唆され, EP から PE ヘラジカルが転移し EP の残分化が掬制される一方で, PE は EP からラジカルを受容することにより分解が促進されガス化が低温化したと考えられた。
著者
山本 嘉則 金澤 朋子 栗田 誠也 青木 茂男 関口 伸雄 板東 剛
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1998, no.3, pp.181-186, 1998

2-アセチル-8-ヒドロキシキノリン-5-スルホン酸 (1) と2, 4-ジアセチル-8-ヒドロキシキノリン-5-スルポソ酸 (2) が新規に合成され, どちらもスルホン酸のナトリウム塩として単離された. 25℃ の水溶液中, 紫外・可視吸収スペクトルの測定により, その酸解離定数とCa (II), Mg (II) との錯形成を調べた. フェノール部分のpK<SUB>a</SUB> (イオン強度0.1) は1が7.81, 2は7.45であり, 環窒素のpK<SUB>a</SUB> (Hammettの酸度関数を使用) は1が-0.31, 2は-1.40であった. 1:1錯体の生成定数 (イオン強度0.1) の対数は1-Ca (II) は3.87, 1-Mg (II) は1.48, 2-Ca (II) は3.60, 2-Mg (II) は1.42であった. ここでCa (II) は1, 2の吸収極大波長の位置を明確に長波長側に移動させるのに対し, Mg (II) は全く移動させない. 以上から, Mg(II)-1, 2錯体は水溶液中キレート構造を形成していない; 1, 2はMgに対して弱い単座配位子として作用していると推定した.
著者
古川 功 江原 誠二 橋本 静信
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1990, no.9, pp.949-954, 1990
被引用文献数
1

ジハロトリフェニルポスホランと1-アリ-ル-2-ヒドロキシ-1-アルカノンジメチルアセタール1のi 反応について検討した。ジブモトリフェニルボスホラン2またはジグロロートリフェニルホスホラン3を,アセトニトリル溶媒中ピリジン存在下で1と加熱反応させると短時間で2-アリールカルボン酸エステル4が得られた。4の収率は1の芳香環上の置換基によって影響を受け,電子供与基をもつものはを好収率(94~95%)で与えたが,電子求引基をもつものでは低収率となった。一方,ジョードトリフェニルホスホラシを同条件で反応させると4は得られず,1-アリールー1一メトキシー2一アルカノンが好収率(84~88%)で得られた。以上の結果からジハロトリフェニルホスホランのハロゲンを変えると異なる生成物が得られ,特に2または3を反応試剤とする方法は,4の有効な合成法であることが明らかとなった。
著者
谷田部 純 山田 静夫 伊香輪 恒男 影山 俊文
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.5, pp.565-569, 1992-05-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
2

塩化亜鉛とメタケイ酸ナトリウムを水溶液中で反応させることにより,高純度のZn2SiO4を合成することに成功した。反応は以下に示す反応式によって進行するものと推定される。合成されたケイ酸亜鉛をX線回折,原子吸光分析,熱分析を行った結果Zn2SiO4であることが判明した。
著者
榊原 保正 久木 博 酒井 睦司 内野 規人
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1976, no.12, pp.1893-1898, 1976
被引用文献数
2

2種のニッケル錯体触媒,Ni(acac)2-Al(qH<sub>5</sub>)3CI3-P(C6H<sub>5</sub>)3(触媒1,Ni:Al2:P=1:103)およびNiBr<sub>2</sub>[P(C6H<sub>5</sub>)3]2(触媒豆)による共役ジエン,1,3-ブタジエン(BD),インプレン(IP),2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン(DMBD)のモノエンへの選択的水素化反応について研究した。触媒1は活性が高く,水素化はトルエン中,20atmH<sub>2</sub>,室温で進行するが,競争反応である重合のために,水素化物選択率はBD38%<IP67%<DMBD91%とジエンによる大きな相違が認められた。触媒IIでは,好溶媒エタノール中でも高温(BD75℃~DMBD200℃)を要し,水素化物選択率はBD88%>IP84%>DMBD40%と触媒1の場合と逆の順であった。しかし,すべての場合において,水素化物中のモノエン生成比率は高く,高転化率においてモノエンが90%以上を占めた。実験結果および参考知見に基づいて,触媒1によるDMBDの水素化に対し反応機構を提案するとともに,実験結果,とくに両触媒の活性ならびに3種のジエンの反応性の相違について考察を行なった。
著者
笠岡 成光 妻木 尚武 喜多村 常功
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1973, no.5, pp.1052-1056, 1973

窒素酸化物の接触還元による浄化プロセスの開発の資とするために,それぞれ50m◎1%酸化物組成の5種の二成分系共沈触媒とGirdler触媒, G 22(バリウムクロム酸銅)による酸化窒素と13種の炭化水素との反応性(NO+rztiSnm. CmHn nym-SN2+ 4-iiSltlftil-n CO2+-4sf Fi.rH20)を,常職法(反応管内径: 12.,O,mm)によって検討した◇触媒は,平均粒径1.Ommの酸化物1,0009を550℃で1時間,水素還元したのち,270~550。C,500,Ncm3(1%NO-0.09~1。2%CmHn-残りN,) minで操作した。その結果,まず,NOとベンゼンの反応に対する触媒の見かけの活性序列としてはCuO-A1208(Cu-A120s)> Fe20slCr20s(Fe-Cr203)> CuO-Cr203(Cu-Cr203)> Co30rA120s(Co-A1203)> Fe203-Al,O,(Fe-A1203)>G22が得られた。つぎにもつとも活性の高いCuO-A1203触媒上のNOに対する炭化水素類の見かけの反応性序列として,アルキルベンゼン類(トルエン,エチルベンゼン,オルト,メタ,パラキシレン,1,2, 4-, 1, 3, 5-トリメチルベンゼン)>ベンゼン>エチレン>π-オクタン>イソオクタン>n-ヘキサン>メタンが得られ,AultらのG22触媒によるアセチレンなど9種の炭化水素に対するデータとあわせて検討考察し,アルキルベンゼン類以外の同族系炭化水素間では,炭素数の多いものほど反応性は大きく,また,炭素数の同じ異族系炭化水素間では,アセチレン系>オレフィン系>芳香族系>パラフィン系の順に飽和度の高いものほど反応性が小さくなることを示唆した。なお,炭化水素の反応性は,低温域では一酸化炭素とくらべて,きわめて劣勢であるが,高温域にいくにしたがい逆に優勢になっていくことなどを,かなり定量的に示した。
著者
遠藤 邦彦 古橋 昭子
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1990, no.6, pp.611-614, 1990
被引用文献数
3

cit,trans-亜硝酸午チルの<SUP>13</SUP>C同位体種 (<SUP>13</SUP>CH3CH2ONO, CH3<SUP>13</SUP>CH2ONO) のマイクロ波スペクトルを10から34GHzの領域で測定し,基底状態におけるa型R枝およびb型Q枝遷移を帰属して,つぎの回転定数を得た。<BR>A B C<BR><SUP>13</SUP>CH<SUB>3</SUB>CH<SUB>2</SUB>ONO 18018. 90 ± 0. 08 MHz 2931. 14 ± 0. 01 MHz 2604. 6 81 3 ± 0. 01 MHz<BR>CH<SUB>8</SUB><SUP>13</SUP>CH<SUB>2</SUB>ONO 17868. 37 ± 0. 10 MHz 3008. 28 ± 0. 01 MHz 2662. 09 ± 0. 01 MHz<BR>ノーマル種および上記の<SUP>13</SUP>C同位体種の回転定数の解析から,CiS,trans一亜硝酸エチルのC-C結合0距離としてr6(C-C)=1.517±0.004Åを決定した。ここに得られた亜硝酸エチルのC-C結合距離およびすでに報告されている類似分子のC-C結合距離は,エチル基に結合する原子の電気陰性度が大きくなるにしたがい結合距離は短くなる直線的な傾向がみられる。
著者
村上 雄一 小崎 幸雄 本川 正明 大藪 芳樹 宮本 明
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.5, pp.612-618, 1977-05-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
16
被引用文献数
4 4

各種金属酸化物触媒上でのアンモニア酸化反応を流通法により研究した。アンモニア酸化反応の活性および選択性におよぼす反応温度,入口O2-/NH3比ならびにW/Fの影響を検討した。これらの実験結果を説明するために,NO-NH3反応,NO酸化反応,NO2-NH3反応などを含むNH3酸化反応径路に関するモデルを新たに提出した。このモデルによりNH3酸化反応の選択性をNO-NHs反応活性との関連において合理的に説明できた。また,触媒のNH3酸化活性の大きさは酸化物の禁止帯幅など触媒の酸化力により決定されることも明らかとなった。
著者
飯島 正 櫻井 忠光 久保 勘二 井上 廣保
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.2, pp.163-166, 1997

The reaction of N-acyl-o-aminophenol with 1-naphthoyl chloride in the presence of triethylamine gave N- (1-naphthoyl) -O-acyl derivative, while the same product was obtained from the reaction between N- (1-naphthoyl) -o-aminophenol and acyl chloride (RCOCl: R=CH<SUB>2</SUB>OEt, CH<SUB>2</SUB>OPh, or OCH<SUB>2</SUB>Ph). The hydrazinolysis of the product revealed that the equilibrium between acyl-exchanged iso mers lies almost completely in favor of N-(1-naphthoyl)-O-acyl-o-aminophenol. This interesting result was explained on the basis of the strong electron-donating ability of an oxygen atom incorporated into the substituent Ras well as of the electrostatic model of exchanged isomer pair.
著者
萩原 恒夫 山浦 道雄 岩田 薫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1989, no.10, pp.1791-1801, 1989
被引用文献数
1 4

アニリン(A),ジフェニルアミン(DPA),N-フェニル-P-フェニレソジアミン(PPD),N,N'-ジフェニル-P-フェニレンジアミン(DPPD),N-イソプロピル-N'-フェニル-P-フェニレンジアミン(PrPPD)およびN,N'-ジフェニルベンジジン(DPBz)を含む各種芳香族アミンの化学酸化重合,重合体の構造および導電性について検討した。2mol・dm<SUP>-3</SUP>塩酸中,ペルオキソニ硫酸アンモニウムを用いて化学酸化重合して得られた重合体は,A,PPD,DPPDおよびPrPPDから得られた重合体(タイプII)と,DPAおよびDPBzから得られた重合体(タイプII)の二つのタイプに分類された。前者は比較的高い電気伝導度(10-1~10<SUP>1</SUP>S/cm)を示し,後者は比較的低い電気伝導度(10-6~10<SUP>-4</SUP>S/cm)を示した。タイプIIの重合体は基本的にアニリン重合体と同じ構造からなっており,タイプIIの重合体はN-Cカップリングに基づくN-フェニルアニリン-N,4-ジイルおよびC-Cカップリングに基づくジフェニルアミン4,4'-ジイルとからなる共重合体であることが元素分析や赤外吸蚊スペクトルからわかった。ESRスペクトルから,AおよびDPPDから得られた重合体中には,それぞれ2.3×10<SUP>20</SUP>個/gおよび1.2×10<SUP>20</SUP>個/gの高いスピン濃度が観測されたのに対して,DPAから得られた重合体中には7.1×10<SUP>19</SUP>個/gのスピンしか観測されなかった。前二者は,後者に比較して,motional narrowingに基づくと推定される4Hの大きな温度依存性が認められた。
著者
香山 滉一郎 橋本 雍彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1973, no.1, pp.195-197, 1973

High purity TiFs was prepared by the thermal decor sition of arpmonium tetrafluorotitanate(III). TiF3 was prepared: m re easily by this: method than the previdusly rep rted ones. When titanium metal was dissolved in 55 wt% hydrofluoric acid in an argon atmospherc until hydrogen ev 1uti n stoPPed, the dar: k vi let precipitate was formed Ammonium tetrafluorotitanate(III)was formed by the addition of excess ammonium fluoride to the solution containing this precipitate. TiFs was easily prepared by the thermal decomposition of ammonium tetraflueretitanate (III)in a hydrogen or an arg n atmosphere at 600-650 C.<BR>Ammonium tetrafluorotitanate(III)colered yellowish pin: k and oxidized gradually in an air.