著者
村田 治重
出版者
Japanese Society for Tropical Agriculture
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.5-9, 1962

1.スムース・カイエンのサラワク種を用いて生育状況を調査した.<BR>発蕾時期は4月下旬~7月下旬, 8月下旬~11月上旬の2期にわかれ, したがて収穫時期も9~12月, 2~3月の2期となる.<BR>果実の大きさは夏実より冬実が大きく, 夏実は冠芽がのびすぎる.えい芽は夏実にのみ発生し, 冬実には発生しない.<BR>2.スムース・カイエン (サラワク) は吸芽の発生が悪く, 第1回果実収穫後第2回目の果実収穫まで長くかかるので, 暖地のパイアップルの品種としては, 本種以上に芽立ちのよい種類を選択して生産性を高める必要がある.<BR>3.スムース・カイエン (サラワク) とアバガシー, スペシャル, アマレーロとの生育状況の比較をおこなつた.<BR>アマレーロは生育が旺盛で, 果実収穫までの期間が短く, 吸芽塊茎芽の発生および生長がよい.葉にとげがあり, 果実・苗が腐敗しやすい欠点はあるが暖地のパイン栽培品種としてはスムース・カイエンより適品種のようにおもわれる.<BR>4.暖地パイン栽培にあたつては, 冬期が生育に不良環境にあるので, 品種の選択の条件として耐寒性, 第2次芽の発生, 生長の旺盛ということが重要な要素としてとりあげられなければならない.

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こんな論文どうですか? 暖地におけるパインアップルの栽培:(2) 生育の概況について(村田 治重),1962 https://t.co/dEdcLB2SWF
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