- 著者
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長島 順清
- 出版者
- 一般社団法人 日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.3, pp.171-179, 2005
素粒子物理学の100年を日本の著名な科学者の業績と思考に重点を置いて述べる.1935年からの最初の四半世紀は, 先駆者仁科および理論の3巨頭湯川・朝永・坂田が日本を先導した.標準理論が形成される1960-70年代には, 随所に南部のアイデアが光る.次に日本が高エネルギー実験分野で世界の3極になるまでの経過を追い, 最後に, KEKB/Belleグループによる小林・益川理論の検証と, 小柴に始まるニュートリノ物理学の興隆で締めくくる.