著者
孔 力 清造 剛 堤 直人
出版者
一般社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械学会誌 (ISSN:03710580)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.T253-T259, 1993

目的 耐熱水性を高めるために, 過安息香酸t-ブチルを架橋剤として用い, 市販のポリビニルアルコール繊維 (PVA) およびポリビニルポルマール繊維 (PVF) に架橋構造を導入し, 構造と物性に対する効果を検討した.成果 架橋処理繊維はゲル分率が顕著に増加し, PVAでは最大95%にまで達した。架橋処理によって吸水時のヤング率が特にPVAで上昇した。一方, 水分率は架橋によって影響されなかった。沸騰水中での収縮率は, PVAではコントロール試料の45%から5%にまで, PVFでは10%から3%にまで低下し, 繊維の耐熱水性が顕著に改善されることが判明した。

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