著者
五味 智夫 岡本 康敬
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.34-44, 1981

最近のコンクリートダム建設において,人工砂の製造に経済性や環境問題などから種々の制約を受ける場合には,河川砂の供給がほとんど期待できないため,海砂を使用せざるを得ない傾向にある。著者らは,海砂に含まれる塩化物を適度に低下させることが容易であれば,海砂はその安定した供給量や品質からみて人工砂の比ではない点に注目し,散水実験を行い,ダム用骨材として十分採用できるものと判断した。<BR>この結果をふまえて,長期のコンクリート打設期間を通じて除塩作業と取り組み,良好な実施結果を得た。また,現場になじみやすい塩分測定法を採用することにより,品質管理の煩雑なイメージを解消するとともに,十分対応できることも確認した。

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