著者
高尾 善卿 渋井 孝志 斉藤 悟志
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.38-46, 1989-06-01 (Released:2013-04-26)

開発中のH-IIロケット用のLE-7エンジン燃焼試験設備が, 種子島宇宙センターに完成した。この設備のうち, テストスタンド基礎, フレームデフレクターおよびスピルウェイ (煙道) は, 燃焼試験時の排ガスを受け止めて空中に発散させる役目をもつ。これらの設備はピット形状をした地下構造物であり, 設計荷重としては, 通常作用する土圧や積載荷重のほか, 特殊なものとして, 燃焼テスト時の振動をともなう推力, 音響振動, 温度等を考慮した。
著者
石橋 忠良 古谷 時春 細川 泰明 山内 俊幸
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.41-52, 1994-12-01 (Released:2013-04-26)

東京駅では長野オリンピック開催に合わせて, 北陸新幹線乗り入れ工事を進めている。これに伴い, 必要なスペースを確保するため, 中央線を上層へ上げる工事を行っている。この工事の高架橋は, 東京の玄関口にふさわしく, 丸の内オフィス街と調和のとれた, そして人に優しい構造物を目指した景観設計を行った。この中ではRC構造とPRC構造縦ばりを組み合わせたラーメン高架橋と, これに鋼構造の縦ばりも加えたラーメン高架橋を採用した。さらに経済的な高流動コンクリート, 高密度配筋コンクリート柱の耐震性能確保, コンクリートの表面仕上げ, プレキャスト部材の採用等の技術開発を行い, その成果を採り入れている。ここでは, この工事の景観設計, 構造設計, 施工について報告する。
著者
山本 俊之 上垣 幸司 岩清水 隆 武田 浩
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.36-41, 2007

佐川美術館樂吉左衛門館は, 展示室・茶室の内外壁面に杉木目を有するブラックコンクリート化粧打放し仕上げを採用している。この高意匠ニーズの実現と美術館に求められる機能を満足するために, 最適なブラックコンクリート調合の選定, アンモニアガス発生量の抑制方法, 最適な杉木目転写仕上げ技術と施工方法等, 数多くの技術的課題について検討し, 種々の実験を経て, 実施工に臨み, 良好なコンクリートの黒味と杉木目の転写を得ることができた。
著者
石川 浩 吉田 宏 岡崎 俊吾 富岡 寿男
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.26-32, 1980-06-15 (Released:2013-04-26)

香港地下鉄海底トンネルは, 香港島と九竜を結ぶ長さ1400mの沈埋トンネルで, 日本の建設会社による外国での最初の沈埋トンネル工事として施工された。本工事の特色は, (1) 14本のポストテンション式プレストレストコンクリート造沈埋凾 (幅13.1m, 高さ6.5m, 長さ100m, 排水量7800t) による, (2) 半径2800mの曲線眼鏡型トンネルで, (3) 両端の沈埋凾に換気塔ケーソンを水中水平接合していること, などである。
著者
森 博嗣
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.34, no.12, pp.9-15, 1996-12-01 (Released:2013-04-26)

フレッシュコンクリートに関するレオロジー的な研究が盛んに行われるようになったが, 現状では多くのレオロジー試験は厳密すぎて, 不均質なコンクリートに簡単に適用することができない。また, コンクリート工事の現場では, 依然としてスランプ試験が行われている。スランプ試験も, 材料の力学性質を調べていることには変わりはないが, 試験を行う目的, つまり, 力学的な意味が明確に理解されていないことが, フレッシュコンクリートの品質評価を合理的に行うための一つの障害となっている。本稿では, フレッシュコンクリートの代表的なコンシステンシー試験によって測定されている材料性質の力学的 (レオロジー的) な意味を検討した幾つかの研究を紹介し, これらの評価試験の意義と問題点, さらに, コンシステンシー評価試験の今後のあり方について述べる。
著者
川人 麻紀夫 久保 智彦 大郷 貴之 図司 英明
出版者
Japan Concrete Institute
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.905-910, 2013-11-01

東北本線浦和駅周辺高架化工事では,湘南新宿ライン等の浦和駅停車を目的とした改良工事や乗降場新設がプロジェクトの一環として進められてきた。東北貨物線の改良工事においては,駅部アプローチ区間における既設高架橋の改築や補強工事,さらに乗降場新設においては,営業線供用下で既設高架橋を仮受し,既設高架橋の柱や梁を撤去・改築する工事など,これらの計画,設計ならびに施工は難易度の高いものであった。本稿では,湘南新宿ライン等浦和駅使用開始に向けて行われた既設高架橋の改築,補強ならびに仮受工事について報告する。
著者
鎌田 彰 清水 幸夫 伊丹 誠慎 宮崎 裕道 寺本 哲
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.32-49, 1990

京葉線東京地下駅は, 現東京駅の南側, 都道406号の地下に建設中の大規模な地下駅である。横須賀線シールドトンネルは, この地下駅と直角に交差する構造物であり, 地下駅完成時には地下3階の床版で支持されるが, 施工途中においては掘削, 露出および仮受け工が必要となった。営業旅客線シールド構造物の仮受け工は前例のない試みであり, 綿密な事前設計, 施工計画および施工管理のもと, 慎重に施工が行われた。仮受けは, トレンチ掘削による耐圧版下受け工法により行われたが, 掘削中および仮受け中のシールドの挙動計測と予測せぬ変状に迅速に対処することを目的として計測制御システムを導入し, 厳しく管理を行った。
著者
五味 智夫 岡本 康敬
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.34-44, 1981

最近のコンクリートダム建設において,人工砂の製造に経済性や環境問題などから種々の制約を受ける場合には,河川砂の供給がほとんど期待できないため,海砂を使用せざるを得ない傾向にある。著者らは,海砂に含まれる塩化物を適度に低下させることが容易であれば,海砂はその安定した供給量や品質からみて人工砂の比ではない点に注目し,散水実験を行い,ダム用骨材として十分採用できるものと判断した。<BR>この結果をふまえて,長期のコンクリート打設期間を通じて除塩作業と取り組み,良好な実施結果を得た。また,現場になじみやすい塩分測定法を採用することにより,品質管理の煩雑なイメージを解消するとともに,十分対応できることも確認した。