著者
岸本 麻子 金 義慶 南 豊彦 中川 のぶ子 多田 直樹 井野 千代徳
出版者
JIBI TO RINSHO KAI
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.97-103, 2006

真性唾液過多症の1例を報告した。患者は24歳の女性で15歳頃より唾液過多を自覚していた。今日まで心因性のものとして加療されてきたが効果なく当科を紹介受診した。安静時唾液量は5分間で9-10mlと非常に多く、RI検査では両側の顎下腺で集積が低下していた。これは分泌に集積が追い付かない現象と理解した。唾液腺造影ではワルトン氏管の拡張が認められた。これは恒常的に多量な唾液が分泌されての現象ととらえた。顎下神経節をブロックして唾液量が著しく低下したことより顎下腺が責任腺と考えた。治療として抗ヒスタミン剤、マイナートランキライザー、H1受容体ブロッカー、カルバマゼピンを選択し投与した。結果、カルバマゼピンにてやや有効と判定された。最終的に左顎下腺摘出術を行ったが、結果は予想以上に良好で手術後49日目の安静時唾液量は1.5mlで、自覚的にも有効と判定された。

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@tys_mina ガチで唾液過多の人の症状だとすると普通の人の倍くらいみたいですね https://t.co/21ZeacKsEK

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