著者
清水(丸雄) かほり 渋谷 俊夫 徳田 綾也子 瓦 朋子 杉脇 秀美
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.23-26, 2008
被引用文献数
2

ナス接ぎ木挿し穂の低温(5-10℃)貯蔵中に挿し穂下端部を温水に浸けるボトムヒート(BH)処理を行うことで,挿し木後の発根促進を試みた.ナス台木(<i>Solanum torvum</i> Sw.)挿し穂の挿し木後における根の成長は,BH処理温度26-31℃で最も促進され,その効果はBH処理期間が長くなるほど大きくなる傾向がみられた.BH処理を5日間継続したところ,処理開始4日目において貯蔵中に発根する挿し穂がみられた.発根した挿し穂は,挿し木する際に根を痛める可能性があることから,最適BH処理期間は3日間程度と考えられた.ナス接ぎ木挿し穂を貯蔵開始直後に処理温度27℃でBH処理を3日間行った結果,挿し木14日後おいて,BH処理した挿し穂の根部生体重はBH処理しなかった挿し穂の1.4倍,貯蔵せず直接挿し木した挿し穂の2.8倍であり,BH処理の効果が認められた.<br>

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