著者
串田 壽明 串田 尚隆
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.13-16, 2008

猫小穿孔疥癬虫<i>Notoedres cati</i>は猫疥癬の原因寄生虫であり,猫から猫へ接触により容易に感染する。疥癬虫は一般には宿主特異性が高いとされているが,猫小穿孔疥癬虫はときに犬にも感染するとされている。著者らは,疥癬に罹患した同居猫をもつ10歳,雌のマルチーズの皮膚から,猫小穿孔疥癬虫の虫体と虫卵を検出したことから,自験例における同寄生虫の感染を確認した。自験例はイベルメクチン皮下投与ならびにアミトラズ薬浴により治療を行ったが,症状の改善ならびに疥癬虫の陰転を得るまでに3ヵ月余を要した。<br>

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