- 著者
 
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             浦川 啓
             
             松原 良輔
             
             亀卦川 卓美
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本鉱物科学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本鉱物科学会年会講演要旨集
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.2009, pp.178-178, 2009 
 
          
          
          
        
        
        
        惑星の核を構成する物質の候補である鉄ニッケル硫化物の高圧物性の研究は重要である。我々は硫化物の高圧相,Ni3Sを発見した。その安定性と構造について放射光を用いたその場X線観察から調べた。その結果,Ni3SはFe3S相と同じFe3P型の構造をとることが分かった。Ni3S相の安定領域は6GPa以上で,それ以下の圧力ではNiとNi3S2相に分解する。また,700K以上の温度ではNiと液に分解溶融した。溶融温度は圧力とともに上昇し,その安定領域が広がっていくことが確認された。これらの結果からNi3SとFe3Sは完全な固溶体を形成し,NiがFe3S相に固溶することによりその安定領域だけでなく体積弾性率などの物性も変化していくことが予想される。