- 著者
 
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             土谷 信高
             
             柴田 知之
             
             芳川 雅子
             
             足立 達朗
             
             中野 伸彦
             
             小山内 康人
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人日本鉱物科学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本鉱物科学会年会講演要旨集
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.2014, 2014 
 
          
          
          
        
        
        
        オマーンオフィオライト中の珪長質岩類は,海嶺期のもの,後期火成岩類に伴われるもの(衝上開始期),オフィオライト層序の下部に貫入する花崗岩質小貫入岩類(大陸衝上期)の3種類に区分できる.本報告では,これらのうちワジ・フィズ上流ザイミ付近のマントルかんらん岩中に貫入するものと,南部のハイレイン・ブロックのワジ・ハイミリアのマントルかんらん岩に貫入する大陸衝上期の花崗岩質小貫入岩体について,年代と岩石化学的特徴を述べる.これらの珪長質岩類の年代は,これまでに得られていた海嶺期および衝上開始期のものとほぼ同じかやや若い.また全岩化学組成は,海嶺期および衝上開始期のものと著しく異なることから,これらとは全く起源物質が異なることが分かる.詳細な検討から,ザイミのものは基底部変成岩類の白雲母を含むものの脱水分解溶融で,またワジ・ハイミリヤのホルンブレンドを含む岩石は角閃岩の部分溶融で説明可能である.