著者
友清 衣利子 前田 潤滋
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.9, 2005

2004年は10個の台風が日本に上陸し、全国で住家等の構造物に甚大な被害を及ぼした。本報告では、2004年に九州地区に上陸した台風16,18,21号と南海上を通過した台風23号による住家被害を示すとともに、台風0423号接近時に佐賀県で観測された強風と住宅被害に着目して報告した。台風16、18、21号では台風経路の南東側で被害が拡大していたが、台風23号では経路から離れた佐賀県で甚大な住家被害が見られた。台風接近当日の佐賀県内の風観測記録によれば、台風によって北東風が吹いた時に山裾の地域で強風が吹き、構造物への被害が起こっていることが分かった。山稜を越える「おろし風」のような局所風が吹いたと推定されるが,強風の継続時間が長く続いたことも被害拡大の要因と考えられる。

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