著者
山口 敦 石原 孟
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.63-75, 2007 (Released:2007-08-24)
参考文献数
23
被引用文献数
1 5

Offshore wind climate along the coast of Kanto area was investigated by a mesoscale model and wind energy potential considering economical and social criteria was estimated by Geographical Information System (GIS). The prediction accuracy of the annual mean wind speed by the mesoscale model was 4.8%. The estimated wind climate shows that offshore Choshi, the annual mean wind speed is significantly higher than other area. Without considering any economical or social criteria, the total potential along the coast of Kanto area is 287TWh/year, which is almost equal to the annual supply of Tokyo Electric Power Company. If only the bottom mounted foundation is used, the potential varies from 0.21TWh/year to 7.98TWh/year depending on the scenario. On the other hand, when floating foundation is taken into consideration, the potential is 100.59TWh/year even for the most conservative scenario.
著者
奥田 泰雄 西村 宏昭 植松 康 萩原 一郎 喜々津 仁密 高橋 章弘 池内 淳子
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第20回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.40, 2008 (Released:2008-12-03)

内閣府では「災害に係る住家の被害認定基準」を定めて、住家の被害の程度を合理的に評価することを推奨している。しかしこの被害認定基準が主に地震災害に基づいて構成されているために、強風災害では認定結果と被害状況との乖離があること、強風被害特有の被害事例がないため判定が困難であること、といった課題が指摘されている。この論文は内閣府被害認定基準の問題点の整理し、強風災害への適用を考慮した認定基準の雛型を提案した。
著者
丸山 敬 志村 正幸 長船 寿一
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第24回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.265-270, 2016 (Released:2017-03-18)

鋼球と鉄製のナット、および、砕石を用い、同じ質量をもち、形状や材質の異なる加撃体を衝突させた際のガラスの耐衝撃性能の変化を明らかにした。300mm× 300mmの正方形普通フロートガラスを標準試験体とし、その破壊開始衝突速度で加撃体の衝撃力を比較すると、同じ質量であれば、鋼球によって加撃した場合が衝撃力の大きな衝突が最も多く、ナットが最も少ないことが判った。砕石については、大きな衝撃力を伴う衝突も見られるが、形状が一様ではなく、飛翔中の姿勢や衝突の状況のばらつきも一番大きいことがわかった。鋼球と砕石を加撃体として枠付きガラス製パネルに衝突させ、パネルを構成するガラスの種類と衝突位置による耐衝撃性能の変化を調べた結果、ガラスが割れ始める加撃速度は化学強化合わせガラスが最も高く、強化合わせガラス、フロートと網入りの合わせガラスの順に小さくなった。また、鋼球の方が砕石よりも衝撃力が大きかった。測定に用いた高速ビデオカメラの映像は解像度が高くないので、加撃体側の衝突位置や角度を定量的に測定することはできなかったが、衝突時の姿勢の変化は判別することができた。その結果から、砕石の衝突においては回転せず、ガラスと砕石の角が衝突し、その角と砕石の重心を結ぶベクトルが速度ベクトルと一致するような衝突をした場合に、大きな衝撃力を発生させていることが推測された。
著者
野田 稔 長尾 文明
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第22回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.85-90, 2012 (Released:2013-09-04)

2012年5月6日に発生した北関東広域突風被害の原因である3つの竜巻のうち、最も北側を通過した竜巻によって栃木県益子町において農道の厚さ50㎜のアスファルトが長さ27m、幅4mに渡って剥離飛散した。このようなアスファルトが剥離・飛散した事例は日本国内では数が少なく、またアメリカの事例ではF5やEF5といった非常に強い竜巻の被災例として見つけられるのみであり、アスファルトの飛散から風速を推定した例はない。そこで、竜巻による圧力低下や局所的な地形を考慮した数値流概解析を用いて、アスファルトを単純に飛散させるのに必要な圧力低下量から風速を推定することを試みた。その結果、40m/s~60m/s程度の風が吹いていた可能性があることが明らかになった。ただし、周辺の雑草などの影響は考慮されておらず、さらに推定風速は上がる可能性がある。
著者
勝地 弘 山田 均 宮田 利雄 斎藤 智久
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.1-17, 2004 (Released:2005-04-08)
参考文献数
23
被引用文献数
2 2

Large-scale and/or long-span structures, which must be sustained for long service life, are susceptible to strong winds. Their design wind speeds are mostly decided by typhoons in Japan. Global warming typically causing the increase of the sea-surface temperature would affect, probably intensify typhoons approaching Japan. In order to investigate the effects of the increase of the sea-surface temperature on typhoon frequency and intensity, a new typhoon simulation technique was developed incorporating the sea-surface temperature. The new simulation technique predicted future trends due to the increase of the sea-surface temperature that the number of typhoon approaching Japan increased and depression of the central pressure increased. It was also shown that 100-year recurrence wind speeds in 24 regions in Japan increased by 10 - 15% on the average due to future increase of the sea-surface temperature.
著者
高橋 洋 浅田 寛太 赤坂 郁美 松本 淳
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.115-120, 2012

本研究では、台風が日本付近に存在する場合に、台風の位置による強風の発生しやすい地域分布について、発生頻度を調べることにより、明らかにした。特に、防災の観点から、比較的警戒度が低いと考えられる北東進する台風の西側(台風の通過後の地域)や、台風から数百キロメートル以上離れた地域に注目し、強風の発生を調査した。その結果、強風は、いわゆる危険半円以外の地域でも多く観測されていることが分かった。また、その位置は、地形との関係が明瞭な場合が多く、比較的沿岸域に多い。一方で、G12の場合の九州地方全土での強風や、K6における関東の内陸部での強風など、気象学的にあまり知られていない結果も得られた。これらについては、今後さらに結果を精査し、強風による災害を未然に防ぐための警戒情報に活用できる可能性がある。
著者
山口 敦 石原 孟
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第21回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.215-220, 2010 (Released:2011-07-27)

本研究では,気象シミュレーションと台風シミュレーションを用いて観測値が得られない場所における設計風条件を評価する手法を提案し,銚子気象台における観測データを用いて検証した.その結果,以下の結論が得られた. 1) 銚子気象台においてメソスケール気象解析と局所風況予測モデルにより推定した年平均風速と風速出現頻度分布は観測値とよく一致する. 2) 銚子気象台において,気象解析と台風シミュレーションにより推定した再現期間別最大風速は観測値とよく一致する. 3) 100年の年最大風速から求めた50年再現期待値は100年以下の観測データより求めたものと一致するが,1万年の年最大風速から求めた50年再現期待値はそれよりも小さな値となる。このことから,長期のシミュレーションにより,従来の比較的短期間から求めた50年再現期待値よりも低い設計風速を設定することが可能となることがわかった。
著者
足永 靖信 河野 孝昭
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成18年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.115-120, 2006 (Released:2006-09-23)

本研究では、地球シミュレータを都市環境問題に初めて活用することにより、個々の建物を解像したヒートアイランド解析に取り組んだ。今回は新たに解析モデルを開発し、都市部の熱環境解析の一例として、水平5mメッシュの解像度で汐留の再開発エリアを含む5km四方領域の熱環境解析を実施した。そして、超高層ビル群による熱環境の影響について考察を行った。超高層ビル群がある場合は、超高層ビル群の前方から後方の広範な領域で風速5m/s以下であり、特に下流側では風速2m/s以下に風速が低下した。これに対応して、広い範囲にわたって気温が上昇した。本解析では、超高層ビル群による影響がビル高さの数倍に相当する風下1kmの広範な領域に及んでいることが示された。
著者
前田 達夫
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会誌 (ISSN:09121935)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.59, pp.71-74, 1994 (Released:2010-09-28)
参考文献数
3
被引用文献数
1

The wind velocity of the overturning of a vehicle due to cross-winds depends on the aerodynamic characteristics of the vehicle on the ground, an embankment or a bridge. The field tests were made on the aerodynamic characteristics of the vehicle at rest on the bridge and the wind tunnel tests corresponding to the field tests were also made. The results of the wind tunnel tests agreed with those of the field tests qualitatively.
著者
錦織 大介 溝田 武人 久羽 浩之
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.38-38, 2004

野球の投手が投げる球種の中に,大リーグ・ボストンレッドソックスのTim Wakefield投手が投球する事で有名なナックルボールがある.これまで,本研究室で行われてきたナックルボールの研究で,Wakefield投手が投球するナックルボールは1[rps]以下のゆっくりとしたサイドスピンをしている事が確認されている.しかし,近年のWakefield投手が投球するナックルボールは,ジャイロ回転をする新型のナックルボールである事が確認された.本研究では,先ず理論によるフラッタ方程式を導き,その後,フラッタ実験を行う事で,方程式が成立する事を証明する.その結果から,新型ナックルボールのメカニズムの解明を試みる.
著者
溝田 武人 山本 和幸 小倉 聡樹 大屋 裕二 岡島 厚
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.48-48, 2007

サッカーボールの無回転ボールがゆらゆら揺れる現象がある。この魔球は、流体力学的には未だ説明が付いていない。この論文では、サッカーボールの自由落下実験、TV画像解析、風洞実験により、ゆらゆら揺れる流体力学的なメカニズムを明らかにした。すなわち、抗力係数を測った浅井の研究によれば、サッカーボールは縫い目の影響などで滑面球の超臨界レイノルズ数領域に相当する流れで飛翔している。種子田の研究によれば、この領域では球背後に馬蹄形渦と二本の直線的な渦が形成されており、この発生位置が不規則に動く。これにともなって横力・揚力が発生する。風洞実験ではこれらの不規則な力が捕えられた。
著者
小林 文明 鈴木 菊男 菅原 広史 前田 直樹 中藤 誠二
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.21-28, 2007 (Released:2007-08-24)
参考文献数
17

The detailed structure of a gustfront was revealed with Doppler radar, Doppler sodar, weather station and video cameras at Yokosuka observation site, Japan. The gustfront was accompanied with a downburst from bow echo of developing thunderstorm. Two gusts occurred at the passage of gustfront. First gust was observed about 2 km behind the gustfront. Second gust occurred about 5 km behind of the first gust and maximum wind speed of the second gust was larger than that of the first gust. The vertical circulation of the gustfront had about 5 km in horizontal scale and 500 m in vertical and made "arc cloud" , which had 200m of cloud base and 500m of cloud top in height. Strong wind cores (> 25 m/s) existed between 30 m and 500 m in height at the front of the circulation. Two gust winds, which were observed at the surface, were well corresponded with the strong wind core near the surface and updraft region of the circulations. Vertical distribution of the wind speed changed remarkably for 5 minutes in the vertical circulations.
著者
岡田 玲 丸田 榮藏
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.17-17, 2009

本学生産工学部大久保キャンパス(以下本キャンパス)内に構築した、局地性を考慮した風環境評価法の構築を目的とした実測システム概要および評価法における実測システムの位置づけを示す。最後に2006年から風向および風速の実測を開始している高さ19メートルにセンサを設置した実測点における風の特性を、約三年弱で得られた統計データの範囲から示すとともに新規に構築した点も含めてシステムの今後の展望について示す。
著者
秦 祐也 永井 修平 大屋 裕二 辻 美奈子 内田 孝紀 烏谷 隆
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.257-262, 2010

ポーラス状の外側部をもつ円柱のポーラス部の透過率Ctを変化させ、流れ場について数値計算(2D-DNS)を用いて詳細に検討した.透過率を変えることで流れ場の構造に3つのレジームが現れ、それぞれのレジームの流れ場は以下のようになった.レジームI(Ct< 1.0): 内部の円柱からKarman渦列が形成され、それとポーラス外縁から生じる2つの剥離せん断層が干渉する.レジームII(1.5 < Ct <10): 内部の円柱から渦列は発生せず、ポーラス外縁から生じる剥離せん断層が遠くの下流位置で渦形成を行う.レジームIII(15 < Ct ): ポーラス外縁から生じる剥離せん断層が物体背後に近づいてKarman渦列を形成する.
著者
吉田 昭仁 松井 正宏 田村 幸雄 岡田 玲 勝村 章
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成27年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.123-124, 2015 (Released:2015-08-21)

かねてから、日本のみならず世界中で竜巻や突風、台風による住宅等への被害が問題視されている。建築物以外にも、屋外設置の自動販売機、道路標識、コンテナ、フェンス等への被害が見られる。海外では、独自の竜巻・強風に対する竜巻評価指標を用いている国もある。日本では、「藤田スケール」1)を主に使用している。本研究は、日本で確認された竜巻事例を調査、被害指標を抽出し、現在多く使用されている自動販売機及びコンテナの被害発生風速を実験、解析により推定し、日本における独自の竜巻評価指標を抽出することを目的とする。