著者
杉浦 実
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.373-381, 2014
被引用文献数
8

β-クリプトキサンチンは日本のウンシュウミカン(以下,ミカン)に特徴的に多く含まれているカロテノイド色素の一種である。われわれはこれまでの研究から,ミカンを食べる習慣を有する日本人の血中β-クリプトキサンチン値は欧米人と比べて顕著に高いことを見出してきた。現在,国内主要ミカン産地である静岡県三ヶ日町の住民を対象にした栄養疫学調査(三ヶ日町研究)を継続的に行っているが,これまでに血中β-クリプトキサンチンレベルと動脈硬化や肝疾患,メタボリックシンドローム等の様々な生活習慣病リスクとに有意な負の関連があることを見出してきた。本稿では,β-クリプトキサンチンに関する最近の疫学研究の知見について紹介する。

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@muscle_penguin_ 横から失礼します。ご存知かもしれませんが、温州みかん(βクリプトキサンチン)では三ヶ日町研究というコホート研究がされており、健常者の1日4個以上のみかん摂取がインスリン抵抗性の抑制などに効果があるのでは、との論文があります。 https://t.co/kyougHD3BM

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