著者
大石 恭子 渋川 祥子
出版者
The Japan Society of Cookery Science
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.286-293, 2010

家庭用のスチームコンベクションオーブンを用いて,蒸気がスポンジケーキの調理特性に与える影響について調べた。<br>自動モードでケーキを焙焼した場合,蒸気は焙焼後期に極めて短い時間投入された。これらのケーキのテクスチャーは,蒸気を投入しないで焙焼したケーキに比べて,わずかに硬く,もろかった。次にオーブンの試作機を用い,蒸気を連続投入してケーキを焙焼した。これらのケーキは山型になり,自動焙焼のケーキ,および蒸気を投入しないで焙焼したケーキに比べて焼き色は濃く,ケーキの表層は硬く,内部は軟らかくなった。また,オーブンの見かけの熱伝達率が加熱初期において極めて高いため,焙焼時間を通常の半分に短縮することが可能であった。<br>これらの結果より,ケーキの調理特性は,蒸気の連続投入による影響を大きく受けるが,焙焼後期におけるわずかな使用では影響が極めて少ないことが認められた。

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