著者
仙頭 佳起 鈴木 利保 祖父江 和哉
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生: 日本蘇生学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.59-62, 2014

Postanesthesia care unit (PACU)を運営することにより,一般病棟での術後患者に発症しうる重篤な有害事象が減少しうるか否かを調査した。対象施設は名古屋市立大学病院とその教育連携施設2施設で診療録を後方視的に検討した。手術室退室あるいはPACU退室後12時間以内に院内救急コールが起動された症例は各施設で1-2例であった。手術件数あたりの術後院内救急コール症例数の割合は,PACUを運営する施設で0.006%,運営しない施設で0.02-0.03%と前者で低い傾向があった。PACUの運営により術後患者の一般病棟での重篤な有害事象をPACUが減少させる可能性があるが,さらなる大規模研究が必要である。

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