著者
松岡 裕之 緒方 規男
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.203-207, 2013

マウスを麻酔して2群に分け,一群には二酸化塩素のスプレーを他の一群には水のスプレーを噴霧したのち,マラリア感染蚊自由に吸血させた.二酸化塩素をスプレーしたマウスに対しては101匹の蚊のうち6匹が吸血した (5.9%) だけで、マウスの感染は13頭中1頭のみ (7.7%) であった.水をスプレーしたマウスに対しては蚊88匹のうち42匹が吸血し (47.7%), マラリア感染は11頭中6頭 (54.5%) であった.二酸化塩素スプレー群は有意差をもって吸血率 (<i>p</i><0.01)・マラリア感染率 (<i>p</i><0.05) の低下が見られた.次に両端をメッシュで覆ったチューブの中に蚊を入れ,チューブの片方は空気のみを含むケージに,反対側は二酸化塩素を含むケージに差し込んで,蚊がどちらの側に偏在するか調べた.<i>Anopheles stephensi</i>, <i>Aedes albopictus</i>および<i>Culex pipiens pallens</i>の3種蚊とも0.03 ppm以上の二酸化塩素濃度において反対側(空気側)に偏在した.二酸化塩素は蚊に対する忌避作用があるといえた.

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マウスを麻酔して2群に分け,一群には二酸化塩素のスプレーを他の一群には水のスプレーを噴霧したのち,マラリア感染蚊自由に吸血させた.二酸化塩素をスプレーしたマウスに対しては101匹の蚊のうち6匹が吸血した (5.9%) だけで、マウスの感染は13頭中1頭のみ (7.7%) であった https://t.co/vbvHO22seG

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