著者
渋谷 恵子
出版者
The Japan Association of Sandplay Therapy
雑誌
箱庭療法学研究 (ISSN:09163662)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.29-39, 2014

この論文では,人と話せないことがつらいと訴える抑うつ状態の大学生の箱庭療法過程を報告する。象徴性や物語の解釈のみではわかりにくい箱庭表現があり,箱庭の構造から理解することにより,変容過程が理解できた。危機的な状況の箱庭表現の後,中心化が繰り返されて危機を克服していった。最もわかりにくかった中心が空の構造の箱庭が表現されてから,エネルギーが動き出した。中心を周回する箱庭を経て,最後は,友人と共に旅立つ表現が為された。実際にも,人を信じて生きていけるようになったと語り,社会に向けて出発した。

言及状況

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まさか緘黙でもあるまい。 人と話せないことがつらいと訴える抑うつ状態の大学生の箱庭療法過程:わかりにくい箱庭表現をめぐって⇒http://t.co/RWIqKXaFoR 周りの人と話せない女子大学生に対する個人SSTの一例⇒http://t.co/RCNLpECFz4

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