著者
渡橋 健
出版者
日本保険学会
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.619, pp.619_43-619_62, 2012

東日本大震災においては,津波等を原因とする多数の行方不明者が発生した。迅速・適切な被災者支援が急務となり,生命保険においては,行方不明者を被保険者とする死亡保険について,家族の心情への配慮を大前提としたうえで,迅速かつ適切に保険金を支払うことが課題となった。民法の危難失踪宣告や戸籍法の認定死亡等,行方不明と死亡に係る既存の法制度等に基づく対応は困難となっていたが,結局,東日本大震災の行方不明者については,戸籍法86条3項の死亡届の手続が簡易化されるに至り,これに基づいて,多くの保険金支払が実行されている。

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