著者
山元 孝広
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.323-340, 2003
被引用文献数
8 24

沼沢火山は福島県の西部,火山フロントの背後50 kmにある活火山である.本研究では噴出物層序と噴火年代を再検討し,噴出量の時間積算図を新たに作成した.本火山の噴出物層序は,約11万年前の尻吹峠火砕堆積物及び芝原降下堆積物,約7万年前の木冷沢溶岩,約4.5万年前の水沼火砕堆積物と約4万年前の惣山溶岩,約2万年前の沼御前火砕堆積物及び前山溶岩,紀元前3400年頃の沼沢湖火砕堆積物からなる.沼沢火山の総マグマ噴出量は約5 DRE km<sup>3</sup>であるが,前半6万年間で約1 DRE km<sup>3</sup>のマグマ噴出量であったものが,後半5万年間で残りの約4 DRE km<sup>3</sup>のマグマが噴出している.沼沢火山のマグマ噴出率の上昇は,給源でのマグマ生産率の上昇と対応しているものとみられる.

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