著者
中島 善人 山口 哲
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Geological Survey of Japan
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.93-103, 2004
被引用文献数
14

等方的で不均一な多孔質媒体の空隙構造パラメータ(屈曲度と空隙率)を3次元マッピングする機能をもつ Mathematica プログラムを作成した.そのプログラム,DMAP.m は,パッケージタイプのプログラムで,Mathematica バージョン4あるいはそれ以降で動作する.DMAP.m は,X線CTや核磁気共鳴イメージングで取得した,多孔質堆積物や岩石等の3次元画像を読み込む.読み込んだ画像はサブシステムに細分化され,各サブシステムの空隙にランダムに散布された非吸着性のランダムウォーカーが酔歩(単純立方格子上の lattice walk)で系外に漏れ出ていくという,いわゆる out-diffusion シミュレーションを行う.系外に漏れたウォーカーの積算値の時間変動データをもちいて屈曲度を計算し,酔歩の出発点をランダムに選ぶ過程で空隙の画素にヒットした確率として空隙率を計算した(モンテカルロ積分).このプログラムのデモンストレーションとして,ランダムパッキングした砂質堆積物のCT画像を用いて,屈曲度と空隙率のサブシステムサイズ依存性を計算した.なお,このプログラムは,http://staff.aist.go.jp/nakashima.yoshito/progeng.htmで無料ダウンロードできる.

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