著者
片山 友子 水野(松本) 由子 稲田 紘
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.283-293, 2014
被引用文献数
1

厚生労働省は、国の医療対策において特に重点を置いているがん、脳卒中、心臓病、糖尿病の四大疾病に、近年患者数が増えている精神疾患を加え、2011年に、五大疾病とする方針を決めた。健康は身体的、精神的な要因から考慮される必要がある。本研究では、大学生を対象に、食事、睡眠、運動などの基本的生活習慣とストレスなど個人のメンタルヘルスに関する意識調査を実施し、生活習慣とメンタルヘルスの関連性について検討を行った。<br> 健康度・生活習慣のパターンの判定から、充実型、生活習慣要注意型、健康度要注意型をI群、要注意型をII群とする2群に分類した。この2群について、心理検査と質問紙を用いて、気分状態および心身の健康と生活習慣の調査を行った。<br> その結果、I群は、うつ傾向が低値を示し、II群と比較すると、ストレスがあると答えた者は少なく、平均睡眠時間は長く、食生活、栄養バランスなどの生活習慣の良いことがわかった。また生活習慣が望ましい状態にあると、気分状態が安定し、活動性が高いと考えられた。II群は、心理検査では憂うつだと感じている者が多く、さらに不安と不眠が高値を示した。また、I群と比較すると、食生活に問題があり、栄養バランスを考えて食事を摂っていないこと、平均睡眠時間が短いこと、ストレスがあり、さらにストレス対策方法がある者の割合が低いということがわかった。II群は、抑うつが強く、気分状態が悪く、活動性が低いと考えられた。<br> 大学生などの比較的若い世代は、健康問題が出現することは少ない。しかし、生活習慣は長い年月をかけて、徐々に形成されていくものであることから、長年にわたる生活習慣を変えることは困難である。したがって、若い年代から健康を意識した生活をし、健康な生活習慣を身につけることは、将来の生活習慣病への予防にも繋がり、青年期から壮年期、さらに老年期における健康生活を送るために、きわめて重要なことである。

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