- 著者
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中谷 美紀子
黒田 裕子
- 出版者
- Japan Academy of Critical Care Nursing
- 雑誌
- 日本クリティカルケア看護学会誌 (ISSN:18808913)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.34-41, 2010
- 被引用文献数
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本研究の目的は,『看護師が測定する心肺停止状態にある患者家族ニーズ表(Family Needs of Cardiopulmonary Arrest Patients Inventory that Nurses Measure;以下FNCPAI-NMと略す)』を作成し,信頼性・妥当性を検討することである.この尺度は,看護師が重要と認識してもニーズを満たすケア実践ができない家族ニーズを明らかにするものである.<br>既存の2つの家族ニーズ表と,看護師より得た情報をもとに暫定版を作成し,専門家による内容妥当性,パイロットスタディによる探索的因子分析で概念構成妥当性を検討した.その結果4因子が抽出され,「待っている間の家族の心身の安寧・安楽を求めるニーズ」「家族の存在を保証するニーズ」「患者ケアに責任ある言動を求めるニーズ」「医療者に真摯な対応を求めるニーズ」と命名された.これらは搬送から死亡に至る特徴的なプロセスに存在する家族を捉えることが可能であるといえる.内的整合性を表すクロンバックのα係数は,全体で0.85,それぞれの因子で0.82~0.68となり,十分な信頼性を確保した.最終的に4因子20項目の『FNCPAI-NM』が完成した.