著者
河部 誠一
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.59_2-59_2, 2016

<p> バレーボールのトップレベルでは、イタリア、データプロジェクト社が開発したバレーボールの情報収集・統計分析ソフト、「データバレー」が広く使われている。データバレーの特徴は、高い統計分析力に加え、最新バージョンでデータバレーに統合される予定の「データビデオ」というソフトのビデオ分析機能が、統計分析とリンクされている点にある。もともと試合に勝つための「戦術ツール」として開発され、対戦相手を分析する目的で使われ続けてきた。野球やアメリカンフットボールのようにゲームに中断が存在するバレーボールにおいても、データは勝利にそった適切な分析がなされ、それが選手の適切な判断支援につながれば、勝率を高める有力な手段となりうる。また、選手自身が能動的にデータやビデオを確認する意識の高さがチームの強さのバロメータの一つとなってきている。そのため、トップレベルのチームでは、自チームの練習や練習試合をデータバレーで分析し、選手やチームの課題抽出や強化計画へのフィードバックを目的とした「強化ツール」、さらには選手のゲームインテリジェンスと意識を高めるための「育成ツール」としての役割が注目されるようになってきている。</p>

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