著者
吉岡 智史 西村 知紗 柳澤 琢也
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.28, 2016

【目的】マヨネーズは、他の調味料と比較して一食分の塩分量が低いが、十分に味を感じておいしく食べられている調味料である。マヨネーズが低塩分量でも味を濃く感じられるのは、「こく」が関係していると考えられるが、その詳細はわかっていない。本研究ではマヨネーズの減塩効果に関与しているのは「こく」であることを明らかにするとともに、減塩に影響する成分を見出すことを検討した。 【方法】千切りキャベツを植物油で炒め、食塩で調味した試料(塩分0.5%、油脂量10%)を「植物油群」とした。植物油群の植物油、食塩をマヨネーズで置き換えた「マヨネーズ群」(塩分0.2%、油脂量5%)を調製した。試料の風味の強さと、こくについて1~7点の7段階の採点法にて官能評価を実施した。さらに固相マイクロ抽出-ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて香気成分を分析した。 【結果】植物油群とマヨネーズ群の官能評価の結果、塩分量は異なるが風味の強さには有意差が見られず、「こく」はマヨネーズ群の方が有意に高かった。このことから、風味を補った効果はマヨネーズに由来する「こく」の影響であることが示唆された。さらに香気成分分析の結果、こくに関与すると思われる成分がマヨネーズ群から見出された。以上の結果から、マヨネーズの「こく」が、風味を強く感じさせることで減塩効果に影響していることと、香気成分が「こく」に関与していることが示唆された。

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