著者
酒井 祐輔 井上 勝雄 加島 智子 酒井 正幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.5_61-5_68, 2013

今日,視覚的に使いやすく見える製品はデザインだけでなくマーケティング的にも求められている。そこで,本研究の目的は,電気製品の機能が多くなることが,製品の視覚的使いやすさ感に与える相違と共通要因を解明する,さらに,多機能な製品で操作が本体でなくリモコンの場合の視覚的使いやすさ感の要因も解明する。研究の方法は,前者は,アイロンやラジカセ,ミニコンポ,携帯電話を対象として,区間回帰分析を用いてインタフェースの階層関係(上位から感性的IF,認知的IF,物理的IF)から視覚的使いやすさ感の要因を解明した。一方,後者のリモコンに関しては,エアコン用リモコンと携帯電話のテンキーを対象として,区間AHP法とラフ集合を用いて視覚的使いやすさ感の要因を解明した。前者の結果では,ユーザーが製品デザインに対して操作が具体的にイメージしやすいかが関係し,後者では,ボタンや表示文字などの大きさや配置や形状の内容が寄与していることが示された。リモコンの結果はわかりやすさであり,前者の操作がイメージしやすいかとの関係が高い。

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