著者
広川 美津雄 井上 勝雄 岩城 達也 加島 智子
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.543-554, 2014 (Released:2014-12-26)
参考文献数
21
被引用文献数
6 5

In recent years, as information equipment has become multi-functional, an easy-to-use interface has been demanded. Particularly, an interface design that can be operated intuitively is urgently required. Therefore, we have re-examined this problem from the point of view of familiarity and organization along the flow of execution of user behavior for the design method, characteristics, and the meaning of an intuitive interface by use of a literature search, a questionnaire survey, and experiments. Based on our results, after reviewing patterns that combine the recognition and operation by a user, we classified interfaces into four types. As a result, we have clarified the characteristics and requirements of an intuitive interface and design guidelines which form the methodological framework of an intuitive interface design. The current study focused on information terminals using a touch panel, but the design guidelines proposed should be applicable to the interface design of various devices.
著者
松本 慎平 加島 智子 山岸 秀一
出版者
日本情報教育学会
雑誌
情報教育 (ISSN:24343463)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.31-40, 2020 (Released:2020-05-01)
参考文献数
34

プログラミング教育に関するいくつかの論文では,プログラミング学習後の理解度はプログラミング学習以前の何らかの適性によって決定付けられると述べている.そこで本論文では,プログラミングの適性をその学習以前に行われるプログラミングゲームの理解度で定義し,それとプログラミング学習後の理解度との関係を調査することを目的とする.すなわち,プログラミング学習前に動機付けの目的で利用されたプログラミングゲームの理解度の状況を個々のみならず全体の傾向も含め事前状態として把握するばかりでなく,事前状態と事後状態であるプログラミング学習後の成績とを対応付けて分析することを課題とする.本論文では,事前状態を把握するためのプログラミングゲームとしてアルゴリズム思考の体験を目的とした「アルゴロジック」を利用した.アルゴロジックは,プレイヤが予め設定した命令ブロックでロボットを自動的に動作させ間接的に問題解決を行わせるプログラミング未経験者向けのパズルゲームである.本論文では,学習者がプログラミングの学習を始める前にアルゴロジックを用いた演習を行い,演習後その理解度を確かめるためのアルゴロジックテストを実施した.学習者は,アルゴロジックテストの後,プログラミングの基本を約10か月間かけて学習し,プログラミング学習の理解度を都度テストで確認した.本論文では,これらテストの結果をアルゴロジックテストの得点と関連付けて分析した.分析の結果,アルゴロジックテストの結果とプログラミングの理解度との間には正の関係が示唆された.
著者
酒井 祐輔 井上 勝雄 加島 智子 酒井 正幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.5_61-5_68, 2013

今日,視覚的に使いやすく見える製品はデザインだけでなくマーケティング的にも求められている。そこで,本研究の目的は,電気製品の機能が多くなることが,製品の視覚的使いやすさ感に与える相違と共通要因を解明する,さらに,多機能な製品で操作が本体でなくリモコンの場合の視覚的使いやすさ感の要因も解明する。研究の方法は,前者は,アイロンやラジカセ,ミニコンポ,携帯電話を対象として,区間回帰分析を用いてインタフェースの階層関係(上位から感性的IF,認知的IF,物理的IF)から視覚的使いやすさ感の要因を解明した。一方,後者のリモコンに関しては,エアコン用リモコンと携帯電話のテンキーを対象として,区間AHP法とラフ集合を用いて視覚的使いやすさ感の要因を解明した。前者の結果では,ユーザーが製品デザインに対して操作が具体的にイメージしやすいかが関係し,後者では,ボタンや表示文字などの大きさや配置や形状の内容が寄与していることが示された。リモコンの結果はわかりやすさであり,前者の操作がイメージしやすいかとの関係が高い。
著者
井上 勝雄 広川 美津雄 岩城 達也 加島 智子
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.40, 2015 (Released:2015-06-11)

今日、スマートフォンなどに代表される多機能な情報通信機器の普及により、誰でも直感的に使用することのできるインタフェースデザインが求められている。 そこで、報告者らは数年前から直感的なインタフェースデザインの設計論について研究を行ってきている。アンケート調査や心理実験、心理学に関する文献調査の結果から、直感的なインタフェースデザインは「知覚と行為の円滑な結合」であることが明らかになった[1]。そのためには心理学の「体制化」と「親近性」を拡張した考え方を設計論に応用することができると考え、その考え方をもとに、直感的なインタフェースデザインの10原則を提案した。
著者
加島 智子 石井 博昭
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.59, 2008 (Released:2008-12-06)

近年の食生活の変化に伴う生活習慣病に対して,その予防策の構築と日本古来より受け継がれてきた食に対する知恵の伝承目指し,本研究では,最適な献立を作成する仕組みを提案する.学校給食の現場と同様に,必要な栄養のことを考え,様々な食材の組み合わせ方法を考えていく.そのため,代表的な組み合わせ最適化問題でありNP困難であることが知られている集合被覆(セット・カバリング)問題とする.その後,個人の嗜好などを取り入れるためラフ集合によりルール抽出を行い,栄養バランスの優れた献立を作成する.