著者
谷 尚樹 内山 俊朗
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

子どもによる描画表現の特徴は、様々な学問領域で研究が行われており、デザインの分野にも関連する命題である。今日では、親子参加型のワークショップなど、子どもの描画表現をデザイン分野に取り入れる動きもある。更に、描画表現を積極的にデザイン領域へ組み込む事例として、子どもの絵を立体化するサービスが挙げられる。しかし、これらサービスにおける立体物は、原画のスケッチに比べ違和感や異なる印象、つまり「ずれ」が生じているものがある。そこで本研究では、このずれの原因と傾向を明らかにする。実験では、スケッチとそれを元に作った立体を比較、自由記述で相違点を明らかにした他、別の被験者に立体制作とインタビューを実施することで、制作における作者の意図を考察した。加えて、完成した立体の順位付けを行い、どういった立体が高評価を得るのかを調査した。結果、立体ではサイズ感や比率にずれが生じやすいことが分かった。また、比較実験からは、原画に忠実であるものが高い評価を得ることが明らかになった。インタビューからは、大人が自分の持つ知識や経験を当てはめる・モチーフを想像することがずれの原因であることが分かった。

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谷尚樹・内山俊朗「子どものスケッチを大人が立体化した際に生じるずれの傾向と原因」『日本デザイン学会研究発表大会概要集』https://t.co/TUg55wbxd0 #CiNii

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