著者
呉 哲男
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.2-9, 2011

<p>日本の古代王権は、律令国家の形成を支えるイデオロギーとして神の系譜に連なる王の物語を持ったが、これはいわば自己言及的なものであって、併せて外部に照らして自己確証できるものを必要とした。そこで導入されたものが中華帝国の採用する華夷秩序であった。その要請に従って、周縁的なものとして創出された「異言語・異文化」であったが、それは実は「王権」のもう一つの自画像に他ならないことを、否応なく突きつけられたのであった。</p>

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